君の声が、僕を呼ぶまで
…何か、ほっとけないなぁ


反射的とはいえ、それが本心だったと思う。



私は、改めて保健室に入り、中庭を眺めていた。


気持ちは何となく晴れ晴れしていたのに、空はぐずり始めて、間もなく雨が降り始めた。


「雪兄ぃ、早く戻って来ないかな。部活、行かなきゃなのに」



誰もいない保健室で、窓に映る自分の顔に、特に意味もなくつぶやいた。
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