君の声が、僕を呼ぶまで
「そういや、植木さんは?」

「あ、桜子は、塚原先生に呼ばれてて、まだ…」


「じゃ、佐藤、植木さんが戻ってくるまで部長代理な」

「はぁい、了解でーす」


その時、雨がポツリと降り出した。


「あー、これはどっちにしても切り上げですかねぇ」

「佐藤の采配に任せるよ。俺、後輩たちの事、信頼してるから」

「陽太先輩がそんな事言うから、雨が降ってきたんですよぉ」


笑う佐藤に、「うっせぇ」と返して、俺も笑った。
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