幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
そこにはペット用のキャリーケースを持った飛駒が、何故か白衣のまま立っていた。
「うわ、飛駒」
「うわ、じゃない。俺、勤務終えた瞬間、美結に会いたくて飛び出したのに」
……だから白衣を着替えてなかったのかな。
なんて言う暇もないまま、腕を取られ胸の中に引きずり込まれた。
「ごめんね。美結には俺が居るから、合コン行かないよ」
「きゃ、きゃー! 嘘、どういうこと!? 幼馴染みと会うって言ってたじゃん」
何故か七村先生が真っ赤になって、私と飛駒の顔を交互に見て興奮している。
ああ、よりによって七村先生に全部ばれてしまうとは。
明日に職員全員に噂が広がってしまっているに違いない。
「えっと、その、恋人、です。幼馴染み兼、恋人みたいな」
「幼馴染みから恋人に昇格し、もうすぐ結婚するからダーリンも予約済み」
「ばっ、調子に乗らないでよ。てか、白衣! 脱いで来ないと怒られるんじゃないの」