幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
「ねえ、みゆおねえちゃん。あかちゃんあばれないためには、ママはしばらくねてないといけないんだよね」
「うん」
「じゃあ、ぼく、ひとりでおうちでいいこにしてる。ぱぱはおーすとらりあだし、にいにはやきんおおいし、ばあばたちは、ひいばあばのびょういんがあるし」
ぐっと歯を食いしばったかと思えば、次の瞬間、震えながら笑った。
「だいじょうぶ、ぼく、おにいちゃんになるしね」
「葵くん!」
思わずぎゅっと抱きしめた後、この衝動を抑えることはできなかった。
「私がいるよ。しばらく、私と一緒に住むのはダメ?」
「え、おねえちゃんと!?」
うっすら曇りかかっていた目が、大きく開いた。
そしてキラキラと輝きだす。
「うん。葵くん達のマンションはそのままにしてるし、大丈夫だよ」
「それ、ホント?」
ひょいっと廊下に顔を出して来た飛駒が、神妙な顔で私を見た。
「うん。前例があるから大丈夫。葵くんの幼稚園が終わったら、園バスで私の働いている保育園に送って貰って預かれるの。で、私の仕事が終わって一緒に帰る。朝は幼稚園まで私が送るよ」