幼馴染と溺愛!?疑似結婚生活!
ただ、当番で朝7時に出勤が月に数回ある。
これをしばらく誰かに変わってもらえるか聞かなきゃいけない。
でも、葵くんの心のケアができるなら問題はない。
「葵、姉貴が起きてお前の名前呼んでる。行ってやってくれ」
「うん!」
椅子から静かに降りると、早歩きで部屋に飛び込んだ。
駈け出したいのに、ぐっと堪えて良い子過ぎる。
葵くんを目で追っていたら、飛駒がずっと私を見ているのに気づいた。
何故、葵くんと一緒に中に入って行かなかったんだろう。
廊下で二人っきりになってしまい、視線に戸惑った。
「……お前のマンションから幼稚園までってどうすんだ? 送ってから出勤ってきつくないか?」
「大丈夫。数か月のことだからなんとかなるよ」
「俺が朝、葵を幼稚園まで送ってやれるし、お前が当番で早く出る時も面倒見れるよ」
「へ?」
驚いて飛駒の目を見ると、ずっと怖いと思っていたあの鋭い目が、優しく私を見つめていた。