【溺愛症候群】



「そう? でも、1つ目でつらかったら、交換していいからね」

「うん、わかった」


 どんなに辛くても無理矢理食べる気だが。

 心配してくれるその気持ちが嬉しかった。


「そこー、イチャこいてないで行くぞー」


 智の声が聞こえた方を向くと、既に香田さんと一緒に階段前に立って待っていた。


「わわっ、智くんごめん」


 俺はチィと走って2人との距離を縮めた。



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