【溺愛症候群】



 追い付いて揃って階段を下り、先程夕食を済ませた宴会場に再び入る。


 一面畳のそこはお膳が全て片付けられていて、藍染の桔梗模様の座布団が円をいくつも描いていた。

 円の中心にはそれぞれ大きなペットボトルに紙コップ、何種類かのお菓子が用意されていて、宴会という名のお楽しみ会といった雰囲気を助長している。

 班毎に固まって車座につき、会場は既に楽しく騒ついていた。


 班員の顔を探したが見つからないので、適当な座布団に腰を下ろした。



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