【溺愛症候群】
部屋に帰っても特にすることはないから、とジャンケンで風呂に入る順番を決める。
やっぱりというかなんというか、自分の拳骨を不満そうに見つめる智を放置して勝った俺が先に入った。
トイレと一体型のバスルームは慣れないせいか使いづらく、湯槽に浸かるのは諦めて体を洗っただけで出ることにした。
もし浸かったとして、湯が溢れたらバスマットやトイレの床までずぶ濡れになりそうで、それは勘弁したい。
次が待っているしどうせ気心知れた相手だし汗とか水とかで濡れたら嫌だし、と上半身だけ何も着ずに出た。