【溺愛症候群】
「じゃあ班別に分かれて相談しとけ。女子は内側に座ると話しやすいから。金曜から行くから、日にちがないのを忘れんように」
そう言われて、皆は荷物を持ちガタガタと椅子を鳴らし、席を移動し始めた。
うまい具合に俺と智は移動しなくてよくて、のんべんたらりと周囲が移動するのを見ていた。
横目でちらりと白色の彼女を見ていたら、荷物を片付けた後、俺の後ろを通ってコの字の内側に回って。
「ここ、いいですか?」
と、俺の前の席を指差して聞いてきた。