【溺愛症候群】
ちなみに女子にやらせるのは酷だという意見が出たのだが、男子2回に女子1回やることに落ち着いた。
男子は2回とも俺。
女子は篠沢。
「じゃあ、1人200円ずつ材料費出してってな。やるのは饅頭と青汁とマシュマロで決定でいい?」
智の仕切りでさくさく決まり、皆は特に反感も意見もないようだ。
マシュマロって、どうやって見た目わからずおかしな味にするんだろうな。
そんなことを、智の隣で小さく考えていた。
結局90分の授業は、あっけなく過ぎた。
智が全員とメアドを交換して、買い出し担当者に回収したお金振り分けて、司会者を決めて。
それを隣で見ている俺に出番はなかったようだ。
智も手慣れたし、成長したんだな。
なんだか保護者みたいな気持ちになった。