【溺愛症候群】



 元々の性格が、智曰く″真面目な眼鏡男子をそのまま絵に描いたような奴″とのことで。


 確かに自分でも大概真面目だと思う。


 病気や正当な理由がないのに学校を休むのは自分で自分が許せないし、もし正当な理由で休んだとしても授業に取り残されたようで不安になる。

 授業中に寝るのも許せないから、意地でも起きて授業を受けてた。


 それはもはや強迫観念に近い考え方だ。


 過去にあまりに眠くてシャーペンで手の甲を刺したら、予想外に穴があいて血が出たなんていうのは、微笑ましい思い出だ。


 別に学校が特別好きだ、というわけでもないんだけど、一度ダメだと思ってしまったものはダメになってしまう。




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