小倉ひとつ。
わ、おしゃれだ……!
外国の本のような美しいメニューは、茶色を基調にしていて、お品物の名前の下に、二、三行ずつ説明が載っていた。
お写真を載せるとスペースを取るからね。
でも説明がなんにもないと分かりにくいし、名前で説明しちゃうと長くなるし、稲やさんでは試食って手があるけれど、これはいい方法かもしれない。
思わずそんなことを考えながらページをめくる。
「瀧川さんが今飲んでらっしゃるのはミルクティーですか?」
瀧川さんの手元には、大きなボウルがあった。
多分これ、カップではなくてボウルだと思うんだけれど、中身はなんだろう。
乳白色がかった飲み物の色から、ミルクが入っていることは分かる。
「いえ、こちらのカフェ・オ・レ ボウルですね」
なるほど。カフェオレだったらしい。
「美味しそうですね。私もカフェ・オ・レ ボウルをいただこうかな」
指し示してもらったメニューを見ると、名前がカフェオレじゃなくてカフェ・オ・レになっていた。
こう書くと、なんだか途端に上品な響きになった気がする。
瀧川さんが飲んでいることやカップじゃなくてボウルなことも相まってか、ものすごく素敵な感じに見えてくる自分の現金さがおかしい。
外国の本のような美しいメニューは、茶色を基調にしていて、お品物の名前の下に、二、三行ずつ説明が載っていた。
お写真を載せるとスペースを取るからね。
でも説明がなんにもないと分かりにくいし、名前で説明しちゃうと長くなるし、稲やさんでは試食って手があるけれど、これはいい方法かもしれない。
思わずそんなことを考えながらページをめくる。
「瀧川さんが今飲んでらっしゃるのはミルクティーですか?」
瀧川さんの手元には、大きなボウルがあった。
多分これ、カップではなくてボウルだと思うんだけれど、中身はなんだろう。
乳白色がかった飲み物の色から、ミルクが入っていることは分かる。
「いえ、こちらのカフェ・オ・レ ボウルですね」
なるほど。カフェオレだったらしい。
「美味しそうですね。私もカフェ・オ・レ ボウルをいただこうかな」
指し示してもらったメニューを見ると、名前がカフェオレじゃなくてカフェ・オ・レになっていた。
こう書くと、なんだか途端に上品な響きになった気がする。
瀧川さんが飲んでいることやカップじゃなくてボウルなことも相まってか、ものすごく素敵な感じに見えてくる自分の現金さがおかしい。