小倉ひとつ。
玄関の鍵が開く音がした。
「ただいま」
「おかえりなさい!」
後ろ手に鍵を閉める要さんにぱたぱた駆け寄る。
お気に入りのスリッパは、心なしかいつもより軽い音がする。
「お仕事お疲れさま。今日は早かったね」
「かおりもお疲れさま。今日は順調な仕事が多かったんだ。明日も多分早く終わると思う」
「それはよかった! ご飯できてるよ。食べる?」
今日は和食の気分だったから、簡単な和食。
私は五穀ご飯が好き。要さんの好きなきんぴらごぼうもある。
「ありがとう、食べる。待っててくれたの?」
「うん、早く帰るって連絡あったから」
「そっか、ありがとう。……それでかおり、今日は何かいいことあった?」
「えっ分かる!?」
そんなにるんるんな顔をしているだろうか。
思わず顔を手で触ってみたけれど、だめだ、自分だと全然分からない。目と口と鼻があるのは分かった。
「分かる。嬉しそうだから」
「そうなの、ちょっと今とっても嬉しくて」
「先に荷物置いてくるから、ご飯食べながらゆっくり話聞かせて」
「うん。飲み物入れて待ってるね。和食だからほうじ茶でいい?」
「うん、ありがとう。すぐ行く」
「はーい」
要さんはすたすた着替えに行き、私はぱたぱたキッチンに向かい、無事ほうじ茶を美味しく淹れられた頃、要さんが顔を出した。
「ただいま」
「おかえりなさい!」
後ろ手に鍵を閉める要さんにぱたぱた駆け寄る。
お気に入りのスリッパは、心なしかいつもより軽い音がする。
「お仕事お疲れさま。今日は早かったね」
「かおりもお疲れさま。今日は順調な仕事が多かったんだ。明日も多分早く終わると思う」
「それはよかった! ご飯できてるよ。食べる?」
今日は和食の気分だったから、簡単な和食。
私は五穀ご飯が好き。要さんの好きなきんぴらごぼうもある。
「ありがとう、食べる。待っててくれたの?」
「うん、早く帰るって連絡あったから」
「そっか、ありがとう。……それでかおり、今日は何かいいことあった?」
「えっ分かる!?」
そんなにるんるんな顔をしているだろうか。
思わず顔を手で触ってみたけれど、だめだ、自分だと全然分からない。目と口と鼻があるのは分かった。
「分かる。嬉しそうだから」
「そうなの、ちょっと今とっても嬉しくて」
「先に荷物置いてくるから、ご飯食べながらゆっくり話聞かせて」
「うん。飲み物入れて待ってるね。和食だからほうじ茶でいい?」
「うん、ありがとう。すぐ行く」
「はーい」
要さんはすたすた着替えに行き、私はぱたぱたキッチンに向かい、無事ほうじ茶を美味しく淹れられた頃、要さんが顔を出した。