湖都子のポエム6
もう……恋なんてしない
今度こそって思った人にまで浮気されて
自分が悪いとしか思えない
こんなことの繰り返しなら
もう恋なんてしないって思った
だけど恨めない
短い間だったけど楽しかったから
私はそれで十分
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仕事終わりに、美緒が喫茶店に行く途中……
瑞穂に声をかけられた。
「久しぶりね。あなたに話があるの。」
「え?話……?」
「そうよ……」
近くのファミレスに入る。
「話……って……」
「私……大輔と付き合ってるの。あなたは大輔を好きなの?私は大輔を愛してるわ。」
2人が喫茶店で一緒に働いてるのを知ってから、イヤな予感はしていた。あのよそ見もしない大輔が……それは浮気っていうより、本気ってことなのかもしれない……
「それなら、私じゃなくて大輔さんに……」
「大輔は、あなたのことほっとけないって……こんなことあなたに言うのは間違ってるかもしれないけど……」
ほっとけないのは、優しいから……?
彼は私に好きって言ってくれたけど、彼の好きはひとつじゃなかったんだね……
彼にメールした
「もう、会うのやめよう。色々ごめんね。幸せになって」
少しの間だったけど、幸せだったから……あなたが幸せになることが私の幸せだから……
すぐに返信がきた。
「別れたいって、言ってんの?」
ち……違うけど……本当は、彼から別れを告げられるのが怖かったから……
「うん……もう、ほっといて……」
こんなことばかりなら、離れるよ。離れて忘れるよ。
本当に私って……男運ない。
「もう絶対に彼には会わないから、彼を幸せにしてあげてください。」
コーヒー代の500円を渡して、席をたった。