愛してよ 、
部屋を出ると、真向かいに
この部屋と同じようなドアがある。
そこには、「聖夜部屋☆」と
可愛らしい字で書かれた
木の板がぶら下がっていた。
...聖夜?
ここの人かな?
ー コンコン
ノックしてみても返事がない。
入ってもいいのかな?と
迷いながらもドアノブに手を
掛けようとしたその時、
「美桜?」
後ろから声がした。
振り向くと一人の男が
立っていて、不思議そうに
あたしを見ていた。
「こんな時間にどうした?」
あくびをしながら
眠そうにきいてくる彼。
『あ、えっと、』
「...美桜?」
返す言葉に迷っていると、
彼は間髪入れずに聞いてくる。
「美桜、どうした?」
本当に心配そうに
のぞき込んでくる彼は
大層なイケメンだった。