私のご主人様Ⅱ
「俺はただ、葉月さんの頭のよさかっただけ。分かんないとこ、教えて欲しい」
まっすぐと視線を向けられる。麻夏くんの本心なんだろう。
麻琴さんの方は少し気まずそうにしながらも、話すことを諦めてはいない。
…きっかけを季龍さんの前で見せられるなら。頷くと嬉しそうな顔をして、笑ってくれる。
「今日の帰りまでに話しかけるから。そんときはよろしく」
「コク」
「琴音ちゃん、一緒に教室っあた!?」
「葉月さん先に戻って」
「コクン」
先行きが少し怖くなってきた。