私のご主人様Ⅱ
2人きりの部屋でひどく静かな時間が過ぎる。
考え込んでいる様子の梨々香ちゃんを見守っていると、息を吐き出し顔を上げた。
「ごめんね、ことねぇ。早く食べよう」
「コク」
笑みを浮かべてはいるけど、その顔は無理に笑った顔だ。
机にお盆を下ろし、向かい合ってご飯を食べる。しばらく呆然としていたせいか、少しだけ冷めているご飯を黙々と食べ進めた。
「…あーもう!!」
「!?」
食べ終わってしばらくして、唐突に声を上げた梨々香ちゃんに思いっきり肩が跳ねる。
な、どうしたんだろ…?様子をうかがっていると、視線が重なる。
「私だって覚悟ぐらい決めてるのに!お兄ちゃんは全然相手にしてくれないし、秘密ばっかりだし!!私だって、組長の子どもなのー!!!」
思いっきり吐き出して、肩を上下させて息をする梨々香ちゃんを呆然と見つめる。
ひとつ大きく息を吐いた梨々香ちゃんは、どこか決意したような顔をしていた。