私のご主人様Ⅱ
しばらく無言の時間が過ぎ、沈黙が落ちる。
「……………ッ!!?お、お前っ青海か!!」
「は!?」
「え、お、青海~!!?」
誰も分からないんじゃないかと重いかけた時、不意に声が上がる。その声に組員さんの半分くらい、特に若い人たちが声を上げた。
巨人さんは何度か頷いているけれど、誰もが分かるかと思ったのは多分間違いない…。
拘束されていた巨人さんは解放されて、立ち上がったけどやっぱり大きい。
たくさん人がいるのに1人だけ頭が1つ分飛び出してる。
な、仲間の人?私思いっきり転ばせちゃったんだけど…。謝ろう。なるべく早く。
と、決意したのはいいけれど、鼻に掠める嫌な臭い。…ん?
「っくさ…」
「っう!?」
「なんだこれ!?」
思わず鼻を摘まんで臭いをシャットアウト。組員さんも次々に鼻をつまむ。
そんな中で巨人さんだけは平気な顔というか、不思議そうな顔。