私のご主人様Ⅱ
「んで、ここにいる間は無礼講。その日の役割はちゃんとこなすことがルール。だからここちゃんも、ここにいる間はその日の役割だけやればいいからね」
「…」
それは、納得できるけど、釈然としない。
私がやることなのに、それをローテーションにしちゃうなんて…。せっかくならみなさん楽しめばいいのに…。
「ここちゃん、これ、組長命令なんで。逆らったら組長にたてつくことになるからね~」
「…」
それは、逆らえない…。
仕事をしようとするのが反逆になるとは、おそろしや…。
何度か頷くとよしと、伸洋さんは笑う。
「それじゃあ、エントランス集合ね。多分待ってるから」
ほれほれと背中を押され、梨々香ちゃんと部屋を出てエントランスへ逆戻り。
エントランスには4つ輪があって、話し合いをしてるみたいだった。
その輪の中に季龍さんの姿もあって、本当に無礼講なんだと実感した。