私のご主人様Ⅱ
どこも同じ
「琴音…琴音」
「…」
肩を揺さぶられてはっと目を覚ます。いつの間にか寝てたっ!
と、横を見ると季龍さんの顔が目の前にある。
「…!!!」
や、やだ!私季龍さんの肩を枕に寝てたの!?あり得ない。使用人としてあり得なさすぎる!!!
すみませんと頭を下げるとぽんっと頭に手を置かれた。
「ここちゃん寝顔かわいいね~。撮っちゃった」
「!!!」
運転席からちょろっと顔を出したスマホには、季龍さんの肩を借りて寝ている私が写っていて、思わず奪い取ろうとするとひょいっとかわされる。
「はいはい、いってらっしゃーい」
じゃなくて消してくださいっ!!!
スマホを奪えないので、伸洋さんの肩を叩いて抗議を続ける。もちろん無視されてる。