私のご主人様Ⅱ
…とりあえず、身の安全は保障されたみたいです。
伸洋さんに頭を撫でられ続けていると、季龍さんがその手を叩き落した。
「何だよー。頭撫でるくらいいいだろ?な、ここちゃん」
「コクン?」
「頷くな、琴音」
頭なでなでされるの好きなんだけどなぁ。残念です。
季龍さんに頷いて、立ち上がる。探しに来たってことは何かあるってこと。
伸洋さんを見上げると、ニヤッとされる。嫌な予感。
「ここちゃん、明日デートしない?」
「?」
「は?」
伸洋さんの言葉に私だけではなく、季龍さんも驚く。
デート?どこか行くのかな。
伸洋さんは笑みを貼り付けたままで、その真意が分からない。首をかしげると、後ろから肩を捕まれて引き寄せられた。