私のご主人様Ⅱ
「琴音ちゃん、明後日俺フリーだからさ、どこか行かない?」
「!?」
たまった洗い物を片付けていると、洗ったものを拭いてくれる奏多さんからの突然のお誘いに思わず耳を疑う。
奏多さんを見れば、少し照れたような顔で私を見ていた。
「最近一緒にいないし、なんか寂しいなぁって思ってさ。琴音ちゃんどこか行きたいところある?」
「…」
い、いいのかな。せっかくのお休みなのに。お休みの日まで私と一緒で…。
奏多さんを見上げると、期待するように私の返事を待っていてくれている。
…奏多さんがいいなら、断る理由なんかない。正直に言えば、私も少し寂しいんだ。
頷くと、嬉しそうに笑ってくれる。
「よかった。琴音ちゃんどこがいいかな。ケーキ屋さん巡る?少し距離はあるけどロープウェイあるからそっちでもいいね」
「コクコク」
って、なんかデートみたいな場所を選ぶんだ。それがまたなんかおかしくて、笑ってしまうと、俺変なこと言った?って奏多さんは顔を赤くさせる。
それがまたなんかおかしかった。