私のご主人様Ⅱ
洗い物を粗方片付けて、次は唐揚げの仕込み!
とりあえずお肉を切っていると、スープを終わらせた暁くんがやって来て下味の準備をしてくれる。
流石、もうなにも言わなくても分かってくれています。
安心してお肉を切ることに専念できる。
「…琴音、お前…」
「?」
不意に声をかけてきた暁くんに手を止める。でも、暁くんはそっぽを向いていて、首を傾げる。
今、声かけてきたよね…?じっと見ていると、ばつが悪そうな顔をされた。
「明日、外行く…か?」
「!?」
え、外って…。暁くん明日フリーってこと…?
…さ、誘われてる!?あ、暁くんに!!!?
思わず驚いて固まってしまう。う、嘘。夢…?夢でも見てるのか、私!!
ペチッと頬を叩いてみると、痛かった。うん、夢じゃない。