私のご主人様Ⅱ

どうしよう。…う、嬉しい…かもしれない。

だって、あの暁くんが…。いつもツンツンしてる暁くんが誘ってくれるなんて。

どうしよう。顔がにやけてしまう。緩みを押さえたいのに、 全然キリッとならない。

はうぅぅ。不意打ちはずるいです…。

「なんだよ、その顔。意味わかんねぇ」

ほら、やっぱりツンツンしてる。でも、今日はその顔が少し赤い。

そんな意外な1面にやっぱり頬は緩んだままだった。

「琴音ちゃん、なんか暁に誘われた方が嬉しそうだなぁ」

「!?」

突然会話に入ってきた奏多さんに飛び上がる。そういう意味ではないんです。奏多さんに誘われたのも比べられないくらい嬉しかったんですっ!

ただ、暁くんに誘われたのは意外すぎてちょっと感動してしまったのもあるんですっ!!

と心の中では早口の弁解がされているのに、実際にはあたふたしてるだけで奏多さんには全然伝わっていません。
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