私のご主人様Ⅱ

「ただいまー!」

元気な声と共に梨々香ちゃんと季龍さんが戻って来た。

タイミング良すぎですね。

「おかえりなさい。若、お嬢」

「おかえりなさいませ」

「ことねぇっ!今度のフリーは一緒に行こうね!今日ね、かわいい服屋さん見つけたんだよー!」

奏多さんと暁くんのお出迎えが見えていないように、私に飛び付いてきた梨々香ちゃんはテンションが冷めやらない様子。

頭を撫でてあげると、すりすりと頬擦りされちゃいました。

梨々香ちゃんを抱き締めていると、頭にポンッとされる。顔を上げると、季龍さんがいて、心臓が一際強く高鳴った。

「?」

何、今の…。意味もなく跳ねた心臓。訳がわからない。

季龍さんの手が離れていく。もっと、なんて訳のわからない思いが沸いてきて、それを振り払うように頭を振った。
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