私のご主人様Ⅱ
「琴音、見せろ」
「ん…」
暁が強引に琴音ちゃんが押さえてる手を退ける。でも、その手が赤いことに驚いてそのまま固まる。
赤い…?よくよく見ると、琴音ちゃんの白い髪までなぜか赤い。
…。
「っ!?血出てる!!?」
「っ奏多さんのせいですよ!あんな振り回すから!!」
「俺!?暁が無理矢理止めようとするからだろっ!」
「普通止めるでしょっ!!ってこんな話してる場合じゃないですよ!病院連れていきます」
「車回してくるから待ってろって!」
一気に騒がしくなる室内。琴音ちゃんは目をパチパチさせて何がなんだか理解していない様子。
とりあえずその場を暁に任せ、部屋を飛び出す。慌てる俺に、平沢さんが声をかけてくれて車を用意してもらえることになってようやくひと息つけた。
「…ん、あー」
「大人しくしてろって言ってんだろ。落とすぞ」
「あー」
平沢さんを待ってる間に、暁が琴音ちゃんを抱っこで連れて来た。
…琴音ちゃん、声出してる。赤ちゃんみたいだけど…。