私のご主人様Ⅱ

「あー。………ん、か、あ……」

琴音ちゃんと視線が合うと、なにかを懸命に伝えようとする琴音ちゃんは、話しにくそうに表情を歪めてしまう。

そんな些細なことに、ひどく安心してる自分がいて、少し動揺する。

「……………か、な……………た、さん」

「っ…琴音ちゃん…」

「……………ご…………め………んあ……………い…」

「…謝らなくていいから。俺こそ、振り回してごめんね」

途切れ途切れでも、分かる。

奏多さん、ごめんなさいって言いたいんだって、はっきり分かる。

琴音ちゃんの頬を撫でると、されるがままで目を閉じてしまう。

でも、すぐに目を開けて俺と暁を見る琴音ちゃんは、どうだ、すごいでしょ?声出たんだよって少し自慢げな顔をする。

それがおかしくて、笑ってしまうと琴音ちゃんは頬を膨らませた。
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