私のご主人様Ⅱ
翌日、俺たちの心配をよそに俺たちより早く起きた挙げ句、暁の布団の中に潜り込んでいた琴音ちゃん。
もちろん少しばかり大騒ぎになったのは言うまでもない…。
そこからも元気に動き回るから俺たちの方が気が気じゃない。
「琴音!暴れるんじゃねぇって言ってんだろうが!!!」
「♪」
若干キレてる暁も何のその。笑顔でビーチを進む琴音ちゃんはとても昨日まで寝込んでいたようには見えない。
今も追いかける暁から逃げて遊んでた。
その様子を見ながら、朝話していたことを思い出す。
琴音ちゃんはまた、おかしくなる前の記憶がすっぽりと抜けてしまっていた。どんなに聞いても分からないの一点張りで、聞くのを諦めるしかなかった。
「っ奏多さん!」
「っ!?うお!!」
走って飛び付いてきた琴音ちゃんを何とか受け止める。