私のご主人様Ⅱ
もちろん膨れた琴音ちゃんの頬。暁はバカとか言いながらもどこか嬉しそうに見える。
花火を終えて、何となく空を見上げる。
満点の星空が広がっていて、星の区別なんか分からない。
「ここの景色だけは変わりませんね」
「そうだね…。初めて見たときは流石に驚いた」
「コクコク」
そこで会話が途切れたけど、しばらく星を眺め続けた。
暁と琴音ちゃんが何を考えているかは分からなかったけど、その沈黙は決して嫌なものではなかった。
「さてと、戻ろうか」
「奏多さん、片付けやっといてください」
「えー。そこは手伝ってくれるとこじゃない?」
「さっきの罰ゲームの意味なくなるじゃないですか」
「ふんっ!」
そんな下らないやりとりも、琴音ちゃんがバケツを持ち上げたことで終了。
もちろんバケツを取り上げて、何だかんだ言いながら3人で片付けをする。