私のご主人様Ⅱ

先生が来たことで席についた生徒たち。

埋まってないのは季龍さんの席と、いつの間にか置いてあった隣の空席。…誰か、いたっけ?

首をかしげていると、先生が話し始めて視線をそちらに向ける。

「課題は始業式が終わってから集めます。とりあえずは、体育館に移動しますよ」

先生の声に立ち上がろうとするクラスメイトたち。でも、その前にと引き留める声に動きが止まる。

何だろ、めんどくさい予感。

「えぇ、今日から転校生が来ます。紹介だけするわ。高崎さん、どうぞ」

先生の声に、ドアが開く。入ってきた女の子に一部から声が上がり、彼女に視線が集まる。

確かに、美人さんだ。細身で小柄。それでいてかわいらしい顔立ちをしてる。

モテそうだなぁだなんて、のんきなことを考えた。
< 287 / 323 >

この作品をシェア

pagetop