私のご主人様Ⅱ
「はい席についてくださいね~」
タイミングよくやって来た先生に急いで席につく生徒たち。
ふと、両隣の席が空いていることに気づく。さっきまでいたのに、どこ行っちゃったんだろう。
季龍さんはとにかく、高崎さんまでいないとは…。少し呆れていると、先生も不思議そうな顔をしながらも、時間を無駄にすることなく先を進める。
「文化祭の出し物と役割まで決めれたら決めてください。あとは学級委員にお願いするわ」
簡単な言葉で主導権は学級委員へ移る。
とりあえず話し合いしてと5分くらい時間が取られた後、次々に意見が上がる。
「お化け屋敷やろうぜ!」
「喫茶店やろうよ~」
「楽なやつー」
「浴衣着たーい!」
まとまりがないとはこのことか。次々に出される案に学級委員も苦笑いだ。
ある程度決まったところで多数決が取られる。
もちろん選んだのは準備が楽そうな展示系。こんなことに時間割いてたら夕食の準備出来ないもんね。
だが、その期待は見事崩され、喫茶店で終結してしまった。