私のご主人様Ⅱ
「若、琴音ちゃんおかえり~」
「おかえりなさいませ」
「あぁ」
「…」
お屋敷に戻ってくると、組員さんに混じって奏多さんと暁くんも待っていてくれた。
頭を下げている間に季龍さんは部屋に向かって行った。
「琴音ちゃん、どうだった?」
「…」
季龍さんのお出迎えが済んだのに、組員さんたちはその場に残ったまま。奏多さんと暁くんが前に出てきてくれて、かばんとかを持ってくれた。
どうだったと聞かれても…。頬を膨らませると、不思議そうな顔をされた。
「やなことでもあった?」
「“授業つまらないです”」
「つまんねぇって…」
「…」
めんどくさいクラスメイトのことを抜きにしても、授業のつまらなさは酷かった。
奏多さんと暁くんは絶句して、お互いに顔を見合わせてる。