私のご主人様Ⅱ
「琴音ちゃん、それならやれそう」
ひょこっと顔を出した奏多さんは、便利グッズを指差してる。渡してみると、ちゃんと見ていてくれたようで、きれいにできた。
「おおっすごいね、これ!」
「“お願いしていいですか?”」
「うん。ここ並べてくね~」
嬉しそうに餃子を包んでいく奏多さん。
恐ろしいほど無器用だからなかなか料理で手は出させないけど、お手伝いしてもらうときはすごく嬉しそうな奏多さん。
だからかな、なにかないかなぁって探しちゃうんだよね。
餃子を包むのは奏多さんにお任せして、麻婆豆腐でも作りましょうか。
冷蔵庫から豆腐を取り出した時、ドタバタという足音が微かに聞こえてくる。
梨々香ちゃん帰ってきたんだなぁ…。
「「あ」」
「!」
思わず奏多さんと暁くんと、3人で 顔を見合わせる。