私のご主人様Ⅱ
その後、何とか問題を解き終えた安斉くんはすぐさま席に戻る。
問題の解説はあるけど、どこか適当だ。
「それじゃあ問2は田中くんに答えてもらいましょう」
「ッ…は、はぁい」
あれ?これどういう選び方?
席順でもなければ名簿でもない。変なのと思いながら、様子を見ていると、田中くんも安斉くん同様ノートを持たずに前に出ると、すごいスピードで書き始める。
そして、さっきと同じように田中くんの背後にぴったりと立つ先生。
だから近い。
「あら、ここ違うわよ?」
「っう゛…」
右手が間違えている部分を指す。
…どうして書いてる途中で指摘する必要があるの?あとの解説で説明すればいいはずなのに。
それに、間違いを指摘されると表情をひきつらせる生徒。
…まさか?いやいや、そんなわけ?…でも、先生の左手なんか位置がおかしい。
そして、問題を解き終えた田中くんは顔を真っ赤にさせて大慌てでで席につく。
…あの先生、なに堂々とセクハラしてんのさ。