私のご主人様Ⅱ

「…琴音、どこと交信してんだ」

廊下であっちにいったりこっちにいったりしてジタバタしていると、暁くんが空のワゴンを持って戻ってくる。

「!!“暁くん、季龍さんのお父さんと田部さん大広間で食べるそうです!”」

「…え?」

暁くんも驚いて、周囲を見る。残念ながら田部さんはとっくにどこかへいってしまってその姿はない。

暁くんはマジで?と聞いてきたから何度も頷くとマジかともう1回言われる。

「親父さんが…琴音、とりあえず運ぶ。分けた分大皿に入れる」

「コクン」

残りを運ぶのと一緒に2人分盛り付けたお盆もって、大広間に行く。

「あ、琴音さんお久しぶりっす」

「!」

大広間では瀬名さん、相須さん、森末さんが奏多さんがつけたゴハンや味噌汁を配っていてくれていた。

頭を下げて笑うと顔を赤くされた。
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