私のご主人様Ⅱ

「こーこちゃん。気になるなら行ってみれば?」

「!?」

伸洋さんもう酔ってる!?使用人があんな上座で食べられるわけないじゃないか!

首をブンブン横に振ると爆笑されました。

「別に使用人だからとか考えなくていいんだよ?ここちゃんは家族なんだから」

「…」

ここに連れてこられたときにも言われた。家族だって。そんなの、絶対に違うのに。

私は買われてここに来ただけ。自分から来たくて来た訳じゃない。それに、家族にGPSなんかつけるわけないじゃん。

なにも言えず、視線をそらすと味噌汁を飲み干した。

ごちそうさまでした。後は奏多さんと暁くんが食べ終わるまで大人しく待ってるだけ。

「琴音やめろ」

時々ちょっかいを出すのも忘れない。
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