私のご主人様Ⅱ
「何を言っとるんだ、季龍。この子は前からそうだろう」
「え?」
「?」
前からって、やっぱり私この人に会ったことあるの…?
いつ?いつ会った!?ヤバイ全然覚えてないっ!!
記憶を必死に手繰ってるけど、掠りもしない。えぇ、どこで会った?そしてそんな印象に残るようなことした…?
「…まさか季龍、お前忘れたのか。あんなに…」
「?」
「…?」
季龍さんのお父さんの声で我に返る。
え、私季龍さんにも会ってるの…?思わず季龍さんを見ると、視線がバッチリ重なる。
…全然覚えてないです。
見つめあっていると、季龍さんのお父さんは突然笑い出す。驚いて見ると、季龍さんのお父さんはそうかと言って、季龍さんを見てニヤリと笑う。
「お前は自分で思い出せ。そうしたら、この子が誰か思い出すだろうからな」
「はぁ…」
「キミは明日思い出話でもしようかの。コーヒー、頼めるかな」
「コクッ」
気に入ってくれたのかな。ちょっと嬉しいです。
その後、戻ろうとしたら引き留められ、梨々香ちゃんも交えて学校のこととかお話を続けました。