私のご主人様Ⅱ

「え、琴音ちゃんなに話したの?」

「“…みなさんのこととか、源之助さんの昔の武勇伝とか?”」

「親父さんの武勇伝ってなんだ」

「え、なにそれ気になる!!」

突然食いついてきた奏多さんに驚きつつ…。

話そうとして話を思い出してるところで暁くんが通訳しないぞと言われ、その話は今度になりました。

少し奏多さんが拗ねたのは言うまでもない。

「ここちゃ~ん。大丈夫だった~?」

「っあつ!!琴音!」

コロッケを揚げ始めたところでやって来た伸洋さんに驚いて、ボトンッとコロッケを油に落としたら思いっきり油が跳ねて暁くんが被害に…。

慌てて氷を用意して、油が飛んだところに押し付けた。

「“ごめんなさい”」

「暁わりわり。で、ここちゃん大丈夫だった?」

「ただ話してただけみたいっすよ」

「え?マジで?」

…源之助さん、すごく怖がられてませんか?何をやっていたんですか?

今度話す機会があったら聞いてみよう。
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