私のご主人様Ⅱ

「へぇ、親父さんが…。てっきり試すんだと思ってたけど」

「そうですよね。俺たちもそう思ってたんですが…」

試す?心配されていたのはその試しをやられると思ってたからなの?

何でだと悩む伸洋さんと奏多さん。暁くんもなにも言わないけど同じことを思っているらしい。

む、蚊帳の外にされてる。暁くんに肩からぶつかって視線をこっちに向けてもらう。

「“試しってなんですか”」

「…」

「…」

何で黙っちゃうの?そしてそのまま視線をそらされたー!!

何、気になる!!暁くんにどれだけちょっかいをかけても視線さえ向けてもらえない。

気になるじゃん!無視が1番いやだー!

「何々、琴音ちゃんどうしたの」

暁くんになんとか振り向いてもらおうと一生懸命になっていると、奏多さんに気付かれて背中から抱き締められる。
< 85 / 323 >

この作品をシェア

pagetop