旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~
「それにしても、聞いていた通りかわいらしい奥さんだなぁ!うらやましいぞ!」
「え!?えーと……」
ご機嫌な黒田さんに褒められ、嬉しい反面どんな顔をしていいかわからず、照れながら玲央さんに助けを求める。
「そうですね。見た目も中身もかわいい人ですよ」
「え!?」
ところが、彼はいたって普通の顔で頷いてみせた。
そんな玲央さんの返事に、黒田さんは「なんだのろけか~」と笑う。
み、見た目も中身もなんて……流しているだけなんだろうけど、玲央さんがそう言うとは予想外すぎる。
昼間実感してしまった気持ちもあり、赤く染まる頬を隠すように、手元のお酒をまたぐいっと飲んだ。
「おっ、奥さんいけるクチかな!とっておきの酒があるんだ、どうだい?」
「は、はい!喜んで!」
あぁもう、玲央さんのせいでドキドキしてしまう。
こうなったら他のことで気を紛らわせるしかない、と勢いで頷くと、お酒が好きなのだろう黒田さんは嬉しそうにスタッフへ声をかけた。
その隙に、檜山さんはすかさず小声で声をかける。