旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~
長谷川さんが作っておいてくれるごはんは美味しい。けど、ひとりきりで食べるごはんは、なんか味気なくて、寂しい。
前まではひとりでの食事もなんてことなかったのに……。
これも、玲央さんを好きだと思ってからの心の変化だ。
そのとき、ピンポン、とインターホンの音が鳴った。
玲央さん、帰ってきたのかな?けどいつもは自分で鍵開けて入ってくるはず……。
「はーい?」
そう考えながらモニターをつけると、そこには、ぐったりとする玲央さんとそれを支える檜山さんの姿が映された。
って、玲央さん!?
どうしたんだろう、と慌てて玄関に向かい、ドアを勢いよく開けた。
「れ、玲央さん!?どうかしたんですか!?」
「……声が大きいですよ。近所迷惑」
「はっ!!」
玲央さんの体を支えながらぼそっとつぶやく檜山さんに、ここが静かな夜の住宅街だということを思い出して口をふさいだ。
そして声をひそめてたずねる。