旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~



「ど……どうしたんですか?玲央さん」

「食事相手に『結婚祝いだ』と飲まされ続けまして。強い酒だったこともあって、この状態で」



顔を覗き込めば、玲央さんの頬は少し赤く、ぐったりしてしまっている。



こんなに酔っ払ってる姿、初めて見た……。

結婚祝い、って言われたら断りづらくて飲んじゃうよね……付き合いも大変だ。



苦笑いをこぼしながら、檜山さんを家の中へ通す。



「社長この状態ですし寝室まで運びます。部屋あがっても大丈夫ですか」

「はい、お願いします。あ、寝室2階です」



案内するべく階段の電気をつけて、先にあがっていく。

あとをついてくる檜山さんは、玲央さんの体を少し重そうにゆっくりと階段をのぼる。



「寝室に生々しいものとかあったら見たくないんで隠しておいてくださいね」

「ありませんよ!!」



なんてこと言うんですか檜山さん!!

相変わらずストレートな彼の物言いに、頬を赤くして怒る。



そして2階の奥にある寝室へ通すと、檜山さんは玲央さんをベッドにおろした。

「ふぅ」と息を吐く彼は少し疲れた様子を見せる。



1日仕事をして、食事に付き合って、酔い潰れた社長を運んで……社長秘書も大変だ。



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