旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~



それから長谷川さんは、ノワールのごはんを作ると私の分の昼食も作ってくれ、夕食の準備もしたのちに帰って行った。

『玲央坊ちゃんをこれからよろしく』と優しい笑みを浮かべて。



それから数時間が経ち、時刻は22時を迎える頃。



「お、おかえりなさい!お食事、長谷川さんが用意してくださってます。それとも先にお風呂に入られますか?」



帰ってきた立花さんに、精いっぱいの笑顔と丁寧な言葉で出迎えると、目の前のその顔は目を丸くして驚きを見せた。



「な、なんだよお前……どうした」



どうしたって!どういう意味!

一度は丁寧に接するものの、まさしく『ドン引き』という表現がとてもよく合うほど気味悪そうに顔を歪めた立花さんに、つい強く言い返しそうになってしまう。


けれどそれをぐっと堪えて、私は咳払いをして自身を落ち着けた。



「……わ、私は今日から一応嫁になったわけですから。嫁らしい態度をしようかと思いまして」



けれどそんな私のなにがおかしかったのか、彼は「ブフッ」と吹き出し笑った。



って、笑う!?このタイミングで!?



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