旦那様と契約結婚!?~イケメン御曹司に拾われました~
え……?玲央さんも、照れて、る?
なんで、そんな柄にもない反応。そう戸惑うものの、つられてこちらの頬もますます赤くなる。
ふたりして頬を赤くする私たちに、みずきちゃんは「ばいばーい!」とお母さんとともにその場を後にした。
玲央さんも自分の頬が赤いことには気づいているらしい。顔を私とは反対側に背けたまま、ゆっくりと立ち上がる。
……いつもみたいに意地悪な言い方で、からかってくれればいいのに。
そんな反応されたら、こっちもつられてもっと恥ずかしくなる。
「……さっさと買い物して帰るか」
そのひと言とともに、赤い顔を背けた彼が差し出す大きな右手。
その手の意味を一瞬惑って、恐る恐る重ねると、ぎゅっと手を握ってくれた。
「……みずきちゃんの母親、お前と似てたな」
「そう、ですね」
「向こうの方がスタイルもいいし、美人だったけど」
「ちょっと」
余計な言葉を言いながらも、手はしっかりとつないだまま。