平凡なシンデレラ
ある人ってまさか……
血の気が引いていくような感覚になり、握っていたスマホも落としそうになった。
恐怖で体が震えだし、道のど真ん中でしゃがみこんでしまった。
「大丈夫!?」
「いやっ…。許して…ください…」
恐怖で頭がパニックになり、手を交差させて二の腕をギュッと握った。
「そこに車停めているからそこまで歩けるかな?」
私の顔を覗き込みながら優しく言ってくれるヤンキー風の人。
断らないといけないのに、体が言うことを聞かず頷いてしまった。
私の肩を掴んで、一緒に立ち上がりゆっくり歩いた。