平凡なシンデレラ
つまずいた物を睨むように見ると、壁にもたれて座り込んでいる男の人だった。
しかも、普通の男の人じゃなくヤンキーみたいな人。
白に近い金髪に、顔は喧嘩したのか血だらけでところどころ腫れていた。
服装はTシャツにジーンズでシンプルな格好だった。
声かけたいけど、ただでさえ普通の人にすら声をかけれないのにヤンキーなんて論外。
でも、このままにするわけにもいかない…。
悩みに悩んだ結果、ハンカチと絆創膏を置いてその場を後にした。
きっと誰かが助けてくれる。
そんな保証どこにもないけど、助けることが出来ない私はそう願うしかなかった。