君が嫌い
『かつやー、早く私を介錯しろー。まだまだ私は飲みたいなーい。』


『ヒィーーーー!!』


トイレのドアが何度もどんどんと叩かれる。
これはもうホラーだ、何が何でも追い返すしかない。


意を決してドアを開けると目の前には美人の女性と、


『うぇーーーー。ごめん吐いちゃった。』


その汚物が俺に飛びかかるのだった。


ああ、不幸だ。










『大丈夫かー?水飲むかー?』


『……ダメ。これ以上飲んだら私また……うっ。』


『ここではやめるんだ。無理やり飲み込むかトイレに行ってくれ。』


両手で口元を抑えている彼女に俺の悲痛の叫びは届いているのだろうか。


『……ごっくん。私もうダメ。今日はもう寝るー。』


吐き気の波が過ぎたらしく、寝室に向かおうとしている。


『ちょ、ちょっと。ルールはちゃんと覚えてるのかよ。帰らなかったら君の負けになるよ……あっ。』

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