君が嫌い
『あはは、ごめんごめん。』


まあそんな事言ったところで自分が惨めになるだけだから言わないけどさ。


『それよりも勝也聞いてよー。なんかこのお兄さんがこの後友達と合流してクリスマスパーティーするんだって!面白そうじゃない?』


ああナンパの常套手段だ。
そのままお酒飲んではっちゃけてベッドイン。


この人こんなに綺麗なのにナンパ慣れしてないんだ。
ここは俺が助けてやらねば。


『あのねこの人は君をナンパして……』


『ケーキとかチキンとかたくさんあって皆でビンゴ大会とかするんだって!楽しそうじゃない?』


『だからそれは全部嘘で……』


『そこに行けば私も友達出来るかな?』


『…………』


俺に彼女の望みを壊す権利があるのだろうか?
そう思うと何と言葉をかけるべきなのか分からなかった。


『もちろん!皆絵梨花ちゃんを歓迎してくれると思うよ!』

< 121 / 145 >

この作品をシェア

pagetop