君が嫌い
第1部 大嫌いなタイプ
とあるファミレス


『はぁ……。』


とても憂鬱だ。
どれだけ憂鬱かって聞かれたら、試験に合格したのに手続きし忘れて入学できなかった学生並みに憂鬱な気分。


いや、それはもう憂鬱を通り越して死にたくなるな。


なら必ず当たると言われて買った宝くじが騙されて全く当たらなかったくらい憂鬱だ。


それも自業自得な部分があるから何か俺が思っているのとは違う気がする。


例えって難しい。とにかく憂鬱だ。


それもこれも全部、目の前のソファー席に座っているバカ女が原因なんだけだが。


因みに俺はただの椅子席。
バカ女いわく、ソファー席に座るのが女として当たり前だとか。


最初から譲ろうとしていたのにこう言われると気に食わない。
まあ何も話したくないから言わないけど。


『あーあ。はぁ……。』


バカ女に聞こえるように大きく溜息をする。
早くこの時間終わってくれないかな。

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