君が嫌い
女性特有の甘い香りが俺の鼻を刺激する。
ああ、なんて幸せな日なんだ。


思い返しても運が良いとしか言いようがない。


今日偶然入った居酒屋で知らないおっさん達と意気投合してジャンケンで負けた方が風俗へ行くなんて賭けをしなかったらそもそも出会えなかった。


おっさん達と解散した後、いつものホテルに行き店に電話したものの普段と違う日程での連絡と元々人気のある嬢だったため予約が一杯で選べなかった。


その時点で本当は辞めようか悩んだが、賭けもある事だし逃げるなんて男として情けないと思い踏み止まった。


代わりに誰にしようか悩んでいたら、お店のスタッフさんが日頃の感謝という事で今日来た美人の新人のオススメの女性がいると聞いた。


美人、新人などといった単語に弱いから迷わず承諾した。


しかしよくよく考えてみると、常連とはいえ特定の人間にだけサービスするなんてあり得るのかと疑惑を抱いた。

< 6 / 145 >

この作品をシェア

pagetop